ECサイトのリピート率を改善しLTVを高めるためにやるべきCRM施策とは?

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ECサイトの売上を増やし、事業を拡大させるにはリピート率をあげるCRMでの取り組みが欠かせません。
なぜならばリピート率を高めることで顧客のLTV(生涯顧客価値)を増やし、それによって新規集客において高いCPAを許容でき、事業の成長速度が早まるためです。
この記事ではECサイトのリピート率を増やすために具体的にどんなことをすべきかをお伝えします。

そもそもリピート率とは

リピート率とは初めて自社商品を買った顧客のうち、その後リピート購入をする顧客の割合を言います。
リピーター率とは異なるので注意が必要です。(リピーター率は購入者のうちリピーターの占める割合のこと)
どんな商売でもリピート率は30%を超えるので、そこからどれだけリピート率を高められるかが重要となります。
もしも30%を下回るようであれば集客や商品から見直す必要があります。
(リピートしないのは商品に問題があるか、リピートしない顧客を集客している可能性があるためです。)

リピート率の評価方法

一定期間の新規購入者のうち、何人がリピートしたか、その割合を計算することでリピート率は算出されます。
大きく分けて①初回購入月ごとに集計する方法と、②一定期間の購入者をまとめてその後のリピート率を見る方法、
③回数別にリピート率を集計する方法などがあります。

初回購入月ごとの集計する例
・過去の初回購入月ごとの初回購入者UUを算出
・それぞれの顧客が、現時点までに何人リピートしたかを算出しリピート率を計算

一定期間の購入者をまとめて集計する例
・前年度に初回購入した顧客UUを算出
・上記のうち今年度にリピート購入している顧客UUを出しリピート率を計算

回数別にリピート率を集計する例
・一定期間の初回購入者のUUを算出
・うち2回以上購入したUUを算出
・うち3回以上購入したUUを算出

上記③のように回数ごとにUUを出して遷移率を出すと、1回購入した人のうち何人がリピートしているか、2回購入した人のうち何人が3回目を買っているか、といったように回数別のリピート率を出すことが可能です。

だいたいのケースで1回目→2回目のリピートに問題がある場合が多いのでここを改善することで全体のリピート率改善に大きく寄与します。

リピート率の計算にはこれが正しいという絶対的な方法がある訳ではないので、
目的にあわせて適切な方法で集計すべきです。

リピート率を下げる要因とは

リピート率を下げるもっとも多い理由は単に顧客が忘れていることが挙げられます。
この場合何かきっかけさえあればまた買う顧客が多いため積極的なコミュニケーションが求められます。。
リピートする気のない顧客を態度変容させるのは難易度が高く時間もかかるため、
いかにリピートする可能性がある顧客にきっかけを作るかがリピート率を高めるうえで重要となります。
そのためカゴ落ちメールや閲覧リタゲメール、レコメンド施策、バースデーメール、ポイント明細メールといったCRM鉄板施策が効果的です。

リピート率を下げるそれ以外の要因としては、
・そもそもリピートする商材ではない(もしくは購入頻度が低い商材である)
・集客の品質が低い(インセンティブなどで無理やり初回購入させている)
・商品の満足度が低い(事前の期待と購入後の体験にギャップがある)
・商品はよいが、その良さを理解できていない、
・競合サイトの方が便利なのでそこでリピートしている

等が挙げられます。
そもそも購入前の集客やLPに改善が必要なケースもありますが、
購入後のコミュニケーションで解決できる要素は全て排除し
リピート率を最大化できるようにするのがよい。

リピート率を上げるためにどうすればよいか

商品に満足している人に対してはきっかけを用意することが効果的です。
・リピートするタイミングでのコミュニケーション(商品が使い切りそうなタイミング等)
・保有ポイントのリマインド(初回購入の会員登録時にポイントを付与した場合)
・クーポンなどインセンティブの有効期限訴求

・関連度の高い商品の提案
・リピーター専用クーポンなどインセンティブの配布

商品には満足していて自社への印象も良いことから何らかのきっかけがあれば購入が再開する可能性が高く、
クーポンやポイント等の有効期限通知などの顧客にとっての有益な情報提供するだけでも購買活動につながるケースが多く見られます。

商品のよさを十分理解できていない人には啓蒙活動も必要

商品の良さを十分に理解しないまま衝動的に勢いで購入してしまった顧客に対しては購入した後の啓蒙活動が効果的です。
具体的にはいかに自社製品が優れているか等を伝えることにより継続的な購買活動を促します。

・自社ならではの強み
・こだわりポイント
・競合商品との違い
・他のお客様の喜びの声
・メディア紹介履歴など信頼訴求
・受賞履歴や有名人の推薦など権威訴求
・トレンドの商品であれば流行訴求等を伝え購入した商品がいかに素晴らしいものかを理解していただきます。

不満が想定される人にはフォローが効果的

・お客様窓口の紹介
・交換返品サービスの案内
・購入後よくある問い合わせに対するフォロー

顧客からの不満や苦情は親身に対応し改善を施すことでECサイトのイメージアップや次への購買活動につながるケースがあります。

満足している顧客に対してはレビュー投稿を依頼

顧客からのリアルな声であるレビュー施策は商品購入を迷っている他のユーザーにとって有益な情報源となります。
複数高評価がある商品は安心して購入ができるため、購入後満足している顧客に対しては積極的なレビュー投稿を依頼しましょう。
※レビューに苦情が入りにくいように、必ず先にお問い合わせ窓口を紹介し苦情を回収する施策が有効です。

総合通販と単品リピート通販とで異なるリピート施策

総合通販のように商品が多い場合、それぞれの購入カテゴリーや商品に応じたフォローは
費用対効果的に難しいので、顧客の行動をトリガーに自動化することが最優先となります。

例えば商品をカゴに入れたが購入まで至らず離脱した際のカゴ落ちフォローや、
特定の商品ページ閲覧後の自動フォローメール送信、購入履歴や行動履歴に応じたレコメンドメール、
バースデーやポイント保有状況に応じた自動メールなどが挙げられます。

複数商材×複数顧客の組み合わせとなりリアルタイムの顧客の行動を基にした自動化施策がリピート率を高めるカギとなります。

単品リピート通販の場合は上記に加えて、購入後のステップメールによる啓蒙が必要なケースが多いことが挙げられます。
特に健康食品や化粧品はプラシーボ効果や止めることへの不安が作用してリピートすることも多いため
継続して利用することが健康増進や美容効果に役立つという啓蒙・教育が重要な施策となります。

最近ではお試し商品から本商品の引き上げだけではなく、初回購入時から自動定期購入へと促す
サブスクリプション型の販売手法が増えてきていることから1回でも多くのリピート購入を促すためには
ステップメールによる積極的な情報提供が欠かせません。

それでもリピート率やLTVが思わしくないようならLPでの訴求を含め、
全体の集客用の入口商品と利益確保のための出口商品まで一連の設計から見直す必要もあります。

具体的には集客メディアやLPで必要以上に過度な訴求をしていないかどうかや、
集客用の入り口商材と本商品の間に価格面を含めた過度なギャップが存在しないかどうかの見直しが必要となります。

まとめ

リピート率が上がればビジネスの成長速度が飛躍的に高まり、収益が安定します。

収益拡大を狙うのであれば、顧客の視点にたって仮説をたて、
集客から購入後のコミュニケーションまで含めた設計をあらためて見直してみてはいかがでしょうか。

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