LTV、リピート売り上げを増やすために

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通販・ECを行う企業は、新規顧客を獲得し、一度購入してもらった顧客にリピート購入してもらうことで売り上げ・利益をあげることが重要です。

この記事では、リピート売上の基本的な考え方と売上を上げる方法について解説していきます。

リピート売り上げは回数×単価

リピート売上を上げるために必要なことは「購入回数」を増やし「購入単価」を上げることが基本的に必要な要素になります。
目指すべきゴールは、購入回数が増えた状態で1回あたりの購入単価が上がっていると言う状態に持っていくことです。
理想としてはそうですが、購入単価が上がらなくても継続購入してくれれば、それだけで良いという考え方もあります。
商品の売り方やサービスを工夫することで購入回数や単価は上げることができます。
定期購入制度、頒布会の売り方がそれに当たります。
それでは細かく見ていきましょう。

定期購入制度

同じ商品や様々なセット商品を定期的にお届けするサービスです。
主に化粧品、健康食品、食品などで取り入れられているサービスです。
定期購入も商品別に区分けすると色々パターンがあるので、
ここでは、同じ商品を定期的にお届けする定期購入に絞って解説します。
定期購入の初回購入者獲得のほとんどはお試し価格という
定価よりも買いやすい価格設定をして、まずは試してもらい
その後定期購入制度に移行してもらう。という方法が王道です。

いわゆる単品通販企業が取り入れている手法を細かく見ると
2回目に送る本商品の、量が少ないものやお試しセットなどを試してもらってから、
2回目の購入を促すものをツーステップと呼びます。
2回目に送る本商品と同じものを多少お値引きして試してもらい
そのまま気に入ってもらえれば続けてもらう。
この売り方をワンステップと言います。

もちろん効率が良いのはワンステップの売り方です。
ただ本商品と全く同じ商品なので、初回購入価格を著しく安くはできないので
初回購入者の獲得に苦労する可能性が高いです。

ツーステップではもともとお試し用の量なので価格設定は安価に設定できます。
しかし、お試し用の別の量の商品を作らなければいけなかったり、2回目に購入
してもらうためのアプローチを工夫しなければいけないので煩雑になります。
それぞれ良い点も悪い点もあるので、自社の商品の特性や価格などを考慮し
どのように定期購入に繋げるのかを考え、実行し最適解を見つけなければいけません。

頒布会

言葉としてはあまり使われなくなってしまいましたが、毎月一定のテーマの商品を
お届けするサービスになります。
そして特筆すべきは、基本的に1年間毎月お届けすることがコンセプトであり、LTVを考える上では非常にありがたい制度になります。
購入者は申し込む時点では1年間継続して購入し続ける前提で申し込みます。
なので一番大事なのは商品設計になります。
例えば、滅多に手に入らないビンテージワイン数本が毎月届く、季節の旬のフルーツが全国から届く、旬の魚の干物や味噌漬けの詰め合わせが届く。。
申し込みたくなる魅力が非常に高いことが頒布会申込者を集める上で大前提になります。
他にも数多くの頒布会があり、これらの制度は数十年前から存在するのですが、最近は
ECで購入することが当たり前になっているため、従来頒布会と言っていたものが
EC購入をベースにした新たな仕組みになっています。
次にそれを解説します。

ECサイト上での定期販売

ECサイトが非常に便利になっていることで、事業者として消費者のニーズに合わせた
定期販売が可能になっています。
一番有名なのがオイシックス社が行なっている野菜などの定期販売になります。
週一回野菜の詰め合わせが届くサービスなのですが、まだ使ってない野菜がまた届いたら
冷蔵庫に同じ野菜がいっぱいになってしまい不満がたまります。
この状態を避けるために、来週配送される予定の野菜からいらないものを削除し、必要なものを追加する。これをECサイト上で簡単に行えるしくみを作ったのは非常に画期的です。
化粧品や健康食品においても、商品が溜まってしまった場合、1ヶ月スキップにすることや
毎月送るコースから隔月に送る形に変更できるなど、消費者のニーズに合わせた対応を
できる状態になっていることが今は普通になっています。
逆にこのような要望が受け入れられないと、消費者が離れてしまうので、定期販売の制度
設計は消費者ニーズに合わせて変えていかなければいけないと考えましょう。

モールの定期

モールが独自に行なっているので、メーカーの方が携わるわけではないですが、各モールとも定期購入に力を入れています。
特に家庭用消費財は、定期的に補充が必要なので、そのようなものを通販で購入している方は非常に便利なサービスになります。

定期販売しにくい商材の企業は何をすべきか?

化粧品や健康食品、食材、消費財などは一定期間で使い切るので非常に定期販売と相性が良いです。しかし、それ以外の商材を扱っている企業はどうすればリピート売り上げが上がるのでしょうか?

アパレル通販のリピート施策

アパレル商品をECで購入する方は、ショップやブランドに関して、すでにファンであったり、何度か購入しているという方も多いです。
ですから大事なのは、定期的にコミュニケーションを取ることで何度もサイトのファッションページに訪れてもらい、リピートしてもらうのが王道です。
最近はショップ店員さんのコンテンツなどが人気になっています。
そしてクーポンの付与とセール情報やイベントの告知などをうまく使い分け、何度も
購入してもらうためのコミュニケーションを行います。

雑貨通販のリピート施策

雑貨といっても幅広いのですが、アパレルと同じくコミニュケーションをとり、覚えてもらい、クーポンなどで購入するきっかけを作ることが重要です。
世界観が独特なショップであれば、その世界観に共有してもらうコンテンツを用意し
コミュニケーションを取るのが一番の近道になります。
趣味性の高い商材を扱っている会社においては、消費者の求めている情報を理解していると思いますので、求めているコンテンツを提供し、共感するポイントを増やし、
会社のファンになってもらい、購入するときはココ。
といったような存在になることが重要でしょう。

何度も買ってもらうためには?

定期制度など、様々な仕組みでリピート購入回数を増やすことは非常に通販会社にとって
大事なことです。
ただし
何度も購入してもらう。
購入単価を上がる。
物が溢れる時代、なかなか難しい課題になります。
やはり最終的には会社のファンになってもらい信頼関係を構築することがリピート購入を
促し、LTVをおし上げる要因になると考えます。
もちろん商品力があることは大前提としてですが。

消費者サイドから見た便利な仕組み=通販企業が提供するリピート購入を促す仕組み
消費者サイドから見たありがたい情報提供=通販企業が無理なく続けられるコミュニケーション

理想論とはなりますが、これらが実現できた時に消費者が離れる理由がありませんので
リピート売り上げは伸びることでしょう。
仕組みとコミュニケーションを考え、試して見てください。

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