クロスチャネルのOne to One配信を活用したECのリピート売上アップ

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EC市場は年々成熟し、新規顧客の獲得はますます困難になっています。広告費は高騰し、獲得単価(CPA)は上がる一方。
一方で、既存顧客を育成しリピートにつなげるCRM戦略は、投資対効果(ROI)の高いマーケティング手法として改めて注目を集めています。 中でも成果を上げているのが、LINE・メール・SMSといった複数チャネルを活用した「クロスチャネルCRM施策」です。
配信チャネルの特性を活かし、ユーザーの行動履歴や購買履歴に基づいてメッセージ内容やタイミングを最適化する――いわゆる“One to One配信”は、リピート率の改善やLTVの最大化に大きく貢献しています。

本記事では、これからクロスチャネルCRMに取り組みたいEC事業者向けに、LINE・メール・SMSのチャネルごとの特徴や使い分け戦略、シナリオ設計の考え方、さらに実在企業の成功事例までを網羅的に解説。売上アップに直結する実践的なヒントをお届けします。

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クロスチャネル戦略がリピート売上を左右する理由

なぜ単チャネル施策では限界があるのか

かつては「メールマーケティング」だけで十分成果が出ていた時代がありました。しかし、現在のEC市場においては、ユーザーのライフスタイルや情報接触チャネルが大きく多様化しています。スマートフォンの普及により、日常的にLINEを活用するユーザーが増加し、メールをチェックする頻度が低い層も存在します。SMSもまた、特定のタイミングや通知用途として根強い効果を発揮しています。

このように、ユーザーによって“反応しやすいチャネル”が異なる状況において、単一チャネルだけでメッセージを届けようとすると、当然ながら機会損失が生じます。開封されずに終わるメール、未読のLINE、気づかれないSMS――この「片手落ち」が、リピート売上の伸び悩みにつながるのです。

ユーザー接点の“分断”がCRM成果を妨げる

さらに問題なのは、各チャネルが“バラバラ”に運用されているケースです。メール配信はA社のツール、LINE配信はB社のアカウント、SMSは手動送信……といったように、チャネルごとに配信ツールやデータ連携が分断されていると、「誰に・いつ・どのチャネルで・どんな内容を届けたか」の把握が困難になります。

このような分断状態では、ユーザーの購買履歴や行動履歴をもとにパーソナライズされたメッセージを届けることができず、「なんとなく配信している」状態に陥ってしまいます。結果、せっかくのCRM施策が「通知の押し付け」になってしまい、逆効果になりかねません。

クロスチャネル戦略が与えるインパクト

では、チャネル横断で施策を設計した場合、どのような成果が期待できるのでしょうか?

アクションリンクで実際に運用されているCRM事例では、LINEでの在庫通知からメールでの詳細案内、最後にSMSでのラストコールを連携させたことで、単一チャネル配信時と比べて「再購入率2倍」という成果を記録しています(※導入事例:https://actionlink.jp/case/)。このように、チャネルごとの強みを組み合わせ、ユーザーの「気づき→検討→購入」のステップを滑らかにつなぐ設計が、リピート売上を大きく伸ばすカギなのです。

特にクロスチャネルによるOne to One配信は、単なる「チャネル追加」ではなく、「設計の質」そのものが問われます。適切なタイミング、最適なチャネル、パーソナライズされた内容――これらがかみ合って初めて、ECにおけるリピート売上の最大化が実現されるのです。

LINE・メール・SMSの特徴と使い分けの実践ポイント

チャネルごとの特性を理解する

リピート率を向上させるためには、「どのチャネルを、どのタイミングで、誰に向けて使うか」を設計することが重要です。LINE・メール・SMSはそれぞれ性質が異なり、活用方法を間違えると「開かれない」「響かない」だけでなく、ブロックや退会などのリスクも生じかねません。まずは、以下の比較表をご覧ください。

チャネルリストの集めやすさ即時性開封率配信コスト
メール◎(登録ハードル低)△(即時性低)10〜20%前後安価(月額制が主)
LINE○(友だち登録が必要)◎(即時通知)40〜60%前後中〜高(従量課金制)
SMS◎(購入時に携帯番号を入れる可能性が高い)◎(即時通知)90%以上高(1通数円〜)

配信フェーズごとの最適チャネルとは

リピートを促進する施策は、「休眠化防止」「再訪促進」「再購入促進」「定期継続強化」など、フェーズによって目的が異なります。それぞれに最適なチャネルを選ぶと、配信効果が劇的に高まります。

  • 休眠化防止にはLINE
    直感的に開封されやすく、行動促進にもつながりやすい。ブロックリスクも考慮しつつ、絞ったセグメント配信が有効です。
  • 再訪促進にはメール
    費用対効果が高く、豊富な情報を含められるメールは、再訪や再検討のトリガーとして活用しやすいです。
  • 再購入促進にはSMS
    「カゴ落ち」「在庫わずか」「セール終了間近」など、緊急性の高い情報を即時に届けられるSMSは強力です。

実践ポイント:使い分けの設計指針

チャネルを使い分ける際に重要なのは、「お客様にとって自然な接触体験を設計すること」です。配信チャネルごとに異なるメッセージやトーンにするのではなく、あくまでユーザーの行動や購買フェーズに合わせて、同じシナリオの中で“伝え方を最適化”するという意識が大切です。

たとえば:

  • Aさんには、メールで週次のレコメンド配信 → 開封しなければLINEでリマインド → 最後にSMSでクーポン通知
  • Bさんには、LINEで新着商品の案内 → 行動がなければメールで再アプローチ

このように、ユーザーごとに“パーソナライズされた体験”を構築できることが、クロスチャネルの真価です。

One to One配信の設計とセグメント戦略

なぜ“全員一斉配信”では成果が出ないのか

多くのEC事業者が抱えるCRMの課題のひとつに、「配信のパーソナライズが進んでいない」という点があります。メール・LINE・SMSのいずれにおいても、同じ内容を一斉に送信するだけでは、ユーザーの反応率は頭打ちになります。

実際、アクションリンクが支援しているECサイトでも、「週に1回全会員に同じメルマガを送っていたが、開封率は5%未満」というケースは珍しくありません。One to One配信とは、単に「名前を差し込む」といったものではなく、“誰に・いつ・どんな文脈で・何を届けるか”をユーザー単位で最適化することを指します。

セグメンテーション設計の基本

One to One配信を実現するには、まずセグメンテーション設計が不可欠です。これは、「誰にどんなメッセージを届けるか」を定義する設計図のようなものです。一般的には以下のような軸でセグメントを分けます。

  • 行動ベースのセグメント
    例:直近30日で購入がないユーザー/カート投入後離脱したユーザー
  • 属性ベースのセグメント
    例:性別/年齢/購入商品カテゴリ/購入単価の高低
  • 購買ステータス
    例:初回購入者/リピート顧客/休眠顧客/定期解約者

セグメントごとに、適切なチャネルとメッセージを定め、配信タイミングを調整することで、“押し付け感”のない自然なコンタクトが実現します。

シナリオ設計の考え方

シナリオ設計とは、セグメントごとに「どのタイミングで、どんなチャネルを、どんな順で使うか」をあらかじめ設計することです。

たとえば、「初回購入から30日経過しても再購入がない顧客」に対して、以下のようなシナリオを組むことができます。

Phase具体的アクション
Plan「休眠150日以上の顧客5%復帰」目標設定。施策:パーソナル動画+15%OFFクーポン
DoCRMでシナリオ作成、テスト配信で件名ABテスト
Check2週間後、復帰率3.2%、動画視聴有無でCVRに2倍差
Act動画視聴率向上を目的に、サムネイルをレシピ写真に変更して再実施

このように、「セグメント×チャネル×タイミング」の掛け算で設計されたシナリオは、ユーザーにとって“自分のための提案”として届きやすくなります。

セグメント配信の成果を左右する「精度」

最後に強調したいのは、セグメントの精度が成果を大きく左右するという点です。たとえば「30日未購入者」という大まかな括りではなく、「30日未購入かつ定期便未契約」「30日未購入かつLTV上位30%」など、よりターゲットに合わせた粒度の細かさが鍵となります。

そのためには、CRMツールがRFM分析・行動履歴・属性情報などを柔軟に組み合わせてセグメント化できる機能を備えている必要があります。配信チャネルだけでなく、セグメント戦略とシナリオ設計の柔軟性こそが、リピート売上最大化の肝なのです。

成果が出るクロスチャネルCRMの成功事例

単品リピート通販における成果事例:売上2.3倍の再購入促進

クロスチャネルCRM戦略がどのように実際の成果に結びつくのかを示す好例として、食品ECの事例を紹介します。同社はアクションリンクを活用し、LINE・メール・SMSを組み合わせた再購入促進施策に取り組みました。

ターゲットは「初回購入から30日以上経過し、2回目購入がないユーザー」。このセグメントに対して、以下のようなシナリオ配信が実施されました。

チャネル配信内容
メール初回購入商品のレビュー依頼+おすすめ商品を紹介
LINE「あなただけのおすすめ商品」のパーソナライズ通知+15%クーポン
SMSクーポン有効期限前日にラストコール配信

この3段構えの施策により、対象ユーザーの再購入率は単一チャネル配信時と比較して2.3倍に改善。とくに「LINEとSMSの併用」が奏功し、従来では反応しなかった層からの反応が大きく増加したことが報告されています。

総合通販ECにおける成果事例:クロスチャネルで定期解約率を抑制

もう一つの事例は、健康食品や美容用品などを扱う総合通販EC企業です。同社では定期購入者の“解約予兆”に着目し、クロスチャネルを活用して継続率の向上を図りました。

具体的には、以下のような配信シナリオを構築しました。

  • 配達予定3日前:メールで「よくある質問集」「おすすめレシピ」を配信
  • 前日夜:LINEで「明日お届け予定です。お受け取りの準備を」メッセージ
  • お届け完了後:SMSで「体調はいかがですか?レビューで次回10%OFF」通知

これにより、定期購入の継続率が月次で7.4ポイント改善。とくにSMS配信を最終接点に設定したことで、メールやLINEでは接触できなかった顧客へのリーチに成功しました。

これらの事例からもわかる通り、クロスチャネル戦略は単に「複数チャネルを使うこと」が目的ではなく、「ユーザーごとの文脈に合わせて、適切なタイミングと手段で届けること」が本質です。

そのためには、CRMツール側における柔軟なチャネル設計・セグメント条件・配信タイミング管理が不可欠であり、運用面でも“施策を組み合わせて検証する”仕組みが必要になります。

クロスチャネル配信の運用を成功させるツール選び

成果を出すためのCRM/MAツールの要件とは?

クロスチャネル施策を円滑に実現するには、ツール選定が極めて重要です。選定時には以下のような観点で機能と使いやすさをチェックする必要があります。

  • 複数チャネルの一元管理
    LINE・メール・SMSが同じ画面・同じロジックで操作できること
  • 柔軟なセグメント設計
    属性や行動条件をAND/ORで組み合わせて、精緻なセグメントが設定できること
  • シナリオ配信・ステップ配信機能
    行動や時間経過に応じて、複数チャネルを組み合わせた自動配信が可能
  • 配信結果の可視化と分析
    チャネル別の開封率・CV率だけでなく、シナリオ単位での成果把握ができること
  • 担当者の運用負荷に配慮されたUI/UX
    ノーコードや簡易設定で配信設計ができ、属人化を防げる設計

特にEC事業者にとっては、「業務フローに馴染むこと」「PDCAを回しやすいこと」が実運用上の決め手になります。

アクションリンクが選ばれる理由

アクションリンクは、こうしたニーズに特化して開発されたEC特化型のクロスチャネルCRM/MAツールです。LINE・メール・SMSの3チャネルをワンストップで操作できるだけでなく、商品や会員データとの連携を標準で備えており、現場目線での使いやすさを追求しています。

たとえば:

  • 再入荷通知 → LINE+メールの同時配信を自動化
  • ステップメール → 初回購入日を起点とした段階的配信
  • 定期解約前の通知 → SMSでラストコンタクトを自動配信

このように、チャネル横断での“売れる仕組み”をテンプレートとして提供できるのが強みです。ツール選定に悩んでいる方は、まずは導入事例やデモ体験から始めてみることをおすすめします。

クロスチャネルCRMによるOne to One配信は、単なる技術的な手段ではなく、顧客との関係を再構築し、ブランド体験そのものを磨き上げる戦略的アプローチです。ユーザーの行動や感情に寄り添い、適切なタイミング・チャネル・内容で接点を持つことで、はじめてリピート購入という行動が自然に生まれます。

リピート率やLTVの改善は、即効性だけでなく、積み重ねによって中長期的な売上とブランドロイヤルティの向上にもつながります。LINE・メール・SMSといったチャネルの強みを正しく理解し、それぞれを適材適所で活用できる体制とツールを整えることが、EC事業の持続的成長を支える基盤となるのです。

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執筆者情報

中村 隆嗣 中村 隆嗣

株式会社ファブリカコミュニケーションズ アクションリンクチーム 部長

2003年に北国からの贈り物へ入社。自社サイトの立ち上げから参画し月商3億円を超える成長まで導く。楽天/Yahoo!/Amazon/ぐるなびなど全店のマーケティング戦略責任者として各モールにおいて数々の賞を受賞。 2014年株式会社メディックスに入社し、年商2500億規模の大手製薬会社や外資系アパレルブランドなど、メーカー直販ECの事業コンサルティングを手がける。 コンサルティング先で多く見られたCRMの課題を解決すべく、2018年アクションリンクを立ち上げ、2023年ファブリカコミュニケーションズにジョイン。現在に至る。

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