CRMツール導入前に知っておくべき、“オールインワン”と“組み合わせ型”の違いとは?

CRMツールを導入しようとした時、特に迷いやすいのが「オールインワン型」と「複数ツール組み合わせ型」の選択です。一見すると柔軟で自由度の高そうな組み合わせ型に惹かれる方も多いのですが、実際の運用で成果を出せるかどうかは別問題です。
本記事では、EC事業者がCRMツール導入を検討する際に必ず押さえておきたい“ツールのタイプによる違い”をわかりやすく整理し、各タイプの特徴や導入後の運用に与える影響を比較しながら、自社にとって本当に適したCRM像を描くためのヒントをお届けいたします。
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CRMツールにはどんな“タイプ”があるのか?
CRMツールの導入を検討する際、まず理解しておきたいのが「ツールのタイプによる違い」です。
特にEC業界で検討されやすいのが、すべての機能が1つにまとまった,“オールインワン型”と、必要な機能ごとに異なるツールを組み合わせる“分割型”です。
ここでは、それぞれの特徴と背景にある思想を解説します。
オールインワン型:一元管理と運用効率を重視した構成
オールインワン型CRMは、顧客データ管理、メール配信、LINE連携、購入履歴の分析、セグメント設計、KPIモニタリングなど、CRMに必要な基本機能が1つのツールに集約されています。
すべての機能が統合されているため、UIも一貫しており、担当者は複数ツールを切り替えることなく業務を完結できます。
また、システム間の連携を気にせずに使い始められるため、導入から実運用までのスピード感も高く、社内リソースが限られる中小規模のEC事業者にとって現実的な選択肢になりやすいです。
組み合わせ型:最適機能を選び抜く自由度の高さ
一方で、MA(マーケティングオートメーション)・CDP(カスタマーデータプラットフォーム)・メール配信・分析基盤といった専用ツールを個別に選び、それらをAPIやカスタム連携で統合する手法もあります。これが“組み合わせ型”です。
この構成の最大の利点は、自社の課題や成長フェーズに合わせて必要な機能を最適化できる点です。
たとえば、「CDPは他社製を使いたい」「メール配信は既存の外部ツールと連携させたい」といった場合にも柔軟に対応できます。
ただし、ツール間の仕様やデータ構造が異なるため、連携設定や運用時の調整が煩雑になることも多く、ある程度のシステム知識や運用リソースが求められます。
どちらが優れているかではなく“合っているか”が重要
このように、それぞれのタイプには明確な特徴と前提があり、どちらが優れているという単純な話ではありません。
重要なのは、自社の業務体制や将来の拡張計画において「どちらが現実的で、成果につながる運用ができるか」です。
その視点で見たとき、多くのEC事業者にとっては「まずはオールインワンでスタートし、必要があれば段階的に強化する」という選択が、安全かつ効果的なアプローチになることが多いのです。
比較で見えてくる、それぞれのメリットと注意点
前パートでは、オールインワン型と組み合わせ型のCRMツールに関する基本的な構造と違いを整理しました。
ここでは、EC事業者が選定時に直面する「比較すべき視点」から、それぞれのタイプのメリットと注意点をより実践的に掘り下げます。
UIと操作性の統一性:オールインワン型がもたらす現場効率
オールインワン型ツールの最大の魅力は、UIやUXが統一されていることです。
CRM・メール配信・セグメント設計などの操作が一貫したインターフェース上で完結するため、習熟までの時間が短く、業務の属人化を防ぎやすくなります。
特に社内にマーケ専任者がいない場合、ツールが簡潔であることは大きな利点です。
これに対し、組み合わせ型ではツールごとにUIが異なるため、各機能に慣れるまで時間がかかるほか、オペレーションの手順が煩雑になる傾向があります。
また、担当者が変わるたびに引き継ぎの難易度が上がるリスクも見逃せません。
機能拡張と柔軟性:組み合わせ型の優位性
一方で、組み合わせ型は機能拡張の柔軟性に優れています。
特定の機能において「この分野に特化した別のツールを使いたい」という要望にも柔軟に対応できるため、企業の成長にあわせたチューニングが可能です。
ただし、この柔軟性には“対価”が伴います。複数ツール間の連携設定、API連動、認証管理、データの整合性維持など、技術的な知見と継続的なメンテナンスが欠かせません。
設定を誤ると、情報が正しく連携されず、CRMの根幹である「顧客理解」に大きな支障をきたす恐れもあります。
データ統合と分析:ツール連携の壁
顧客のLTV分析やリピート行動の可視化を目的としたCRM運用では、複数ツールにまたがるデータの一元管理が必要不可欠です。
オールインワン型では、この統合が標準機能として設計されていることが多く、CSVの突合やAPI変換処理などの工数が最小限に抑えられます。
一方、組み合わせ型ではデータ構造の不一致や連携タイミングのズレといった問題が頻発しやすく、日常的な分析や改善施策のPDCAを滞らせる要因にもなります。
このように比較していくと、「柔軟性」「カスタマイズ性」という観点では組み合わせ型が強い一方で、運用コスト・管理効率・安定性・ランニングコストではオールインワン型に軍配が上がるケースが多いことが見えてきます。
結局うちにはどちらが合う?判断のための3つの軸
オールインワン型と組み合わせ型、どちらにもメリットと注意点がある中で、最終的にどちらを選ぶべきかを判断するには、自社の状況や今後の展開を踏まえた複数の視点から考える必要があります。
ここでは、CRMツール選定時に押さえておきたい3つの視点を提示します。
視点1:社内体制と運用リソースの現実
最初に検討すべきは、CRMを実際に“誰がどう使うのか”という運用体制です。
専任のマーケターやシステム担当者が在籍している場合と、兼任や少人数体制で運用していく場合では、最適なツール構成は大きく異なります。
社内に十分なリソースやシステム理解があるなら、ツールの組み合わせによる柔軟性を活かせるかもしれません。しかし多くの中小〜中堅EC事業者では、実務の大半が1人〜数人で運用されているのが現実です。
そうした環境下では、オールインワン型のように「学習コストが低く、属人化しにくいツール」の方が適しているケースが多いでしょう。
視点2:中長期の成長戦略との整合性
現在の課題解決だけでなく、今後数年間のEC戦略において、どのような施策を実行したいのかを考えることも重要です。
たとえば、「LINEやSMSなど複数チャネルを統合してCRM配信を行いたい」「CDPと連携した高度なセグメント設計をしたい」といった将来像が明確な場合には、その実現に必要な拡張性や対応機能を洗い出す必要があります。
オールインワン型でも、昨今は“拡張可能な設計”を前提に開発されているツールが増えており、はじめは基本機能でスタートし、段階的に新機能を活用していく運用が可能です。
無理に先回りして複雑な構成を用意するより、今のフェーズにフィットした構成からはじめる方が実践的と言えます。
視点3:連携と保守に関する社内ナレッジの有無
組み合わせ型CRMでは、ツール間の連携設定や保守作業が必須となるため、それを担える人材がいるかどうかも判断基準となります。
API設定や外部連携の不具合対応などは、IT部門や開発会社の協力が必要なケースも多く、内製でカバーできるスキルがなければ、導入後の運用で足踏みするリスクも高まります。
その点、オールインワン型であれば、ベンダーがあらかじめ設計・統合しているため、社内に特別な技術リソースがなくても一定のレベルまで活用を進めることができます。
結果として、運用のスピード感と再現性が高まり、成果につながりやすくなるのです。
CRMツールの選定は、単なる機能比較ではなく、自社の体制や運用リソース、今後の成長戦略との整合性を見据えた「経営判断」に近い意思決定です。
一見すると柔軟性に富んだ組み合わせ型が魅力的に映ることもありますが、運用負荷や属人化リスクを避け、確実に成果を出すという観点では、オールインワン型の持つ“設計の統一性”と“再現性の高さ”が強い武器になります。
重要なのは、「理想のツール」ではなく「使いこなせるツール」を選ぶこと。機能を盛り込むのではなく、成果を出すためにシンプルに始め、必要に応じて拡張していける設計が、CRMの価値を最大化する道筋となるはずです。
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