EコマースのCRMツール導入で失敗しないために絶対に欠かせない5つのポイント

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今回の記事ではEコマースにおいて「CRMツールを導入する際にどんなポイントに気をつければ失敗しないのか?」という観点でよくある失敗談をもとにお話をさせていただきます。
CRMツールは一度導入すると気軽に乗り換えるということが難しいため、ぜひCRMツールを導入する際の参考にしていただければと思います。

そもそもCRMツールとは

EコマースにおいてCRMツールとは一般的に、LTVの向上やリピート率の向上、顧客エンゲージメントの向上を目的として、既存顧客のデータやそれに関わる様々なデータを統合管理し、データ格納・セグメント抽出・メッセージ配信・分析までを対応できるツールを指します。つまりCDP・MA・BIが一体となったシステムです。
よく混同されがちなのが営業支援ツールとしてのCRMがありますが、こちらはECのリピート売上を増やす目的としては適さないので間違えないようにお気をつけください。

EコマースでCRMツール導入が増えている背景

ご存知のとおりBtoC領域の物販Eコマース市場は年々拡大を続けており、デジタル領域やサービス領域を含めると2022年時点で既に20兆円に到達しました。
そんな中でECに参入するEC事業者の数も年々増加を続けており、熾烈な競争が繰り広げられています。その結果新規顧客の獲得コストは年々高騰し続けているため、ビジネスとして成立させるためには一度購入されたお客様のリピート購入を増やすことで、LTVを高めていく取り組み(CRM)が注目されているという背景があります。
今までは集客だけに力を入れていた企業が新規獲得に苦労するケースが目立ち始め、リピート売上の重要性に気づきCRMツールを導入に切り始めている状況です。

CRM導入で失敗しないために絶対に欠かせない5つのポイント

1.CRMツール導入の目的と期待する成果が具体的になっているか

リピート率を高めたい、LTVを増やしたいといった曖昧な目的でCRMツールを導入してしまうと、導入後の成果の検証についても費用対効果が曖昧なままで終わってしまいます。
よくある失敗としてはCRMツールの導入が目的となってしまい、その後単なるメルマガ配信ツールになってしまうケースです。必ずどんな施策を行って「KPIのこの指標をいくつに増やす」であったり「リピート売上を前年比で何%増やす」「LTVをいくらにする」など具体的な目的と指標と実現時期をもったうえで導入を進めましょう。

2.そもそも一定の新規獲得ができているのか

リピート売上の強化をする前にそもそも新規顧客が一定の割合で入ってくる状態を作れていますでしょうか。有料広告だけでなく自然検索や外部サイトなどから一定の新規が入ってこないのにリピートだけを強化しても、一時的な売上増加にはなるかもしれませんが事業全体の売上は先細りになってしまいます。継続的に事業拡大させていくためには新規とリピートは両輪で回していく必要があることを忘れないようにしましょう。

3.自社のリソースで運用できるか

リピートを増やすためにやりたい施策があり、それができるツールを導入しても実際ツールを活用して施策を実行するフェーズで止まってしまう失敗が多く見受けられます。CRMツールの機能として必要な施策ができるかだけでなく、どれだけ迅速に少ない工数で実行できるのか、具体的にどんな準備が必要なのか、それを自社のリソースで出来るのかという観点で考える必要があります。準備についてはやりたい施策によって具体的にどんな項目のデータが必要なのか、それをどう使ってセグメントを抽出するのか、配信するコンテンツが例えば動的なものであればどう生成して配信原稿にどう埋め込んでいくかなど、考えるべきことは沢山あります。
また施策のプランニングや実行だけでなく、実行後の効果検証をどのようなKGI、KPIで確認していくのか、それをレポートとしてどう出力していくのか、どんなタイミングで振り返っていくのかもあわせて考えておく必要があります。

4.ツール移行の場合は稼働中のシナリオを引っ越しできるか

既にカートシステムや他のCRMツールからシナリオが自動配信されている場合、それをそのまま引っ越しできるのかについても事前に検討が必要です。
例えば既に初回購入者向けのステップメールが実装されている場合、同じ条件のターゲット抽出や配信の自動化ができるかだけでなく、配信されるコンテンツ内部にある顧客の指名差し込みや保有ポイント数の差し込みなど動的な差し込みも対応しているか、移行期間にシナリオ配信が停止する期間が生まれないかも含め事前確認が必要です。

5.分析が目的になってしまっている

CRMツールを導入する際にリピート率を分析したい、LTVを見られるようにしたい、より迅速に数字を出せるようにしたい等、分析が目的になってしまうと最も重要な「施策の実行」がおろそかになり成果をあげることができません。細かいマニアックな分析ばかりを沢山行ったところで、そこにいくら時間をかけても実際の「顧客体験」が変わらなければ売上も変わらないためです。EC事業の担当者の方は広告やCRMだけでなくページ制作や商品開発など複数の業務を兼任されているケースが多く、いかに迅速に顧客にあわせた効果的なメッセージ配信を実現できるのか、分析だけに偏らずそこからの施策実行をいかに迅速に行っていくかが重要といえます。

まとめ

CRMツールは気軽に何度も導入するものでもないですし、一度導入すると長期間使い続けることが前提となっているため、初めてCRMツールを導入される、もしくは過去にCRMツールを導入したがうまくいかなかったという方も多いと思います。
ぜひ今回の記事を参考にCRMツールの導入で失敗することなく、しっかりと成果としてリピート売上を増やせるように役立てていただければと思います。

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