リピート売上を把握することの重要性
前回、EC事業を継続的に成長させるために「CRM」は欠かせないという事をお伝えしましたが、
今回はそのために重視すべき指標についてお話させていただきます。
売上とユニークユーザー数を新規とリピートに分けてウォッチすることには、3つの理由があります。
・売上の構成比を把握し将来の売上を予測するため
・適切に広告投資のアクセルを踏むため
・CRM施策の効果を定量的に把握するため
事業を成長させるという観点で考えると、ゴールとなる最も重要な指標(KGI)は売上です。
継続的な事業成長を実現するには、これが広告やキャンペーンなどによる一時的な新規売上なのか、
それとも定着した顧客による売上なのか内訳を把握することが重要です。
新規の比率があまりにも高く、それが広告による売上である場合、広告を止めると売上が激減するということにもなります。
逆にリピーターの比率が安定して高いということは、将来的な売上の目処も立つことになります。
そのため月次の売上と顧客数(ユニークユーザー数)を新規とリピートに分解してその推移を追う必要があります。
また当然のことながら新規の獲得には一定のコストがかかります。
そのためいくら売上が上がるからといって新規の集客ばかりに注力してしまうと経営を圧迫することになります。
決して、新規よりもリピートを重視すべきという意味ではなく、両方の状況を把握しながら
適切にアクセルを踏むことが重要ということです。
さらに、リピーターを増やすためのCRM施策を行った場合、その効果を検証する必要があります。
もしまだリピーターを増やす事を目的とした施策を特に行っておらず、リピーターの比率が下がり続けていた場合、
早急に対策をしないとEC事業の成長は見込めません。
リピーターを増やすための重要指標はいくつかありますが、
まずはリピーター売上をゴール指標としてリピートUU数を重視することが重要です。
なぜならLTVが増えても、リピート率が増えてもリピート売上が下がる、といった事態になる場合もあるからです。
ECにおけるCRMの目的は「効率」をよくすることではなく、売上母数としての「効果」を増やすことです。
リピート売上を増やせるCRMを実行しましょう。