顧客中心マーケティングに必須となる3つの要素とは

近年注目されている「顧客中心主義」「顧客中心マーケティング」という言葉をご存知でしょうか。
言葉は聞いたことがある、漠然とはしたイメージは持っているけれども、その深い意味や具体的な取り組み、ビジネスへのインパクトを理解している方は少ないのではないでしょうか。

顧客を中心に考えるということは昔からビジネスではあたりまえの考え方として存在していましたが、単なる理想論やお題目ではなく、データ活用によって具体的な取り組みとして形にすることが可能になっており、既に多くの企業が顧客中心主義を掲げて大きく成長しています。
テクノロジーは加速度的に進化していますが、いつの時代も中心は「人」であることは変わらない本質です。
近年、デジタル化が進むことでこの「顧客中心主義」「顧客中心マーケティング」をデータを活用して形にすることが可能となり、事業成長の新たな一手として注目されています。

今回の記事では顧客中心マーケティングとは何か?どのような取り組みが必要なのか?どのような成果を期待できるのかを初心者にも分かりやすく解説します。

顧客中心マーケティングとは

顧客中心マーケティングとは「顧客中心主義」「CCM」(customer centric marketing)とも言われ、顧客のニーズを汲み取り、すばやく問題解決することで、CX(Customer Experience:顧客体験)を向上させ、LTVの最大化を追求するマーケティング理論です。

顧客中心型の企業としてよく例にあげられるのが、amazon、Zappos、リッツカールトンなどです。
明確なビジョンを確立し、そのビジョンを実現するために絶えず体系的な改善アプローチを展開し、それが結果としてCXの向上につながっていると評価されています。

顧客中心マーケティングにおいて、全ての判断基準は「顧客」が中心となります。
そしてその顧客は一人ひとりが異なる状況・心理を抱えて常に変化し、一人ひとりが異なる行動をとっています。
企業はその一人ひとりの顧客と向き合って、その顧客にとって最適なコミュニケーションを「顧客の期待を超える形で」実現する必要があります。

つまり、企業は顧客像をしっかりと把握し、顧客にあわせたアクションを実行し、その結果をデータとして把握しさらなる改善に活用していくというサイクルを絶え間なく回してCXを改善していく取り組みが必要になり、
それがLTVの最大化につながります。

では、この顧客中心マーケティングを単なるスローガンで終わらせずに形にしていくためにどんな取り組みが必要なのかを解説します。

顧客中心マーケティングに必須の3要素

顧客中心マーケティングの推進に欠かせない要素は以下の3つがあげられます。
これら1つでも欠けてしまうと顧客中心マーケティングは完全なものにならないため注意が必要です。
よくある失敗としては、システムだけ入れて活用されない、分析ばかりで施策に移せない、実行している施策がズレている、結果検証ができていない、などです。
これらに陥ることを注意しながらシステム構築だけでなく運用体制の構築まで含めしっかりと具体的に段取りを進める必要があります。

1.データ環境構築

顧客中心マーケティングの要となるのがデータです。顧客を理解しなくては顧客にあわせた施策は打てません。
そのため顧客をしっかりと理解するために散在したデータを顧客軸で統合するデータ基盤(CDP customer data platform といわれるもの)が必要になります。
例えば顧客の属性データだけでなく、行動データ(注文履歴やメールの開封、クリック、サイトの閲覧履歴、広告の配信履歴など)アンケートで収集した嗜好性データなど
施策に必要なあらゆるデータを顧客軸で統合する必要があります。
なおここで注意が必要なのが、ありとあらゆるデータを不必要なデータも含めて統合してしまうことです。データが増えるほどその連携更新・保持費用も増加しますので、
施策に不要なデータまで統合してしまうと費用対効果が合わなくなってしまいます。
そのためあらかじめ顧客像や施策についてある程度の仮説をたてたうえで必要なデータ構造を設計することが重要になります。

2.顧客像の理解

顧客軸でのデータ統合によって、その顧客にまつわる属性や行動が明らかになり、それによってその背景にある心理を想像し、施策を立てることが可能になります。
Eコマースの場合には顧客の購入見込を測ったり、興味あるカテゴリや商品の特定、購入されやすい時間帯など様々な予想に利用することができます。
また顧客一人ひとりの理解だけでなく、特定のセグメント(例えばロイヤルティの高い顧客)の属性や行動パターンを知ることで、そういったロイヤルティの高い顧客を増やすにはどういったコミュニケーションをとるべきか、どこから集客できるのかといった分析に利用することもできます。

3.パーソナルアクション

顧客像を深く理解することで、顧客1人ひとりにあわせた最適なメッセージを最適なタイミング、手法で送ることができます。
Eコマースの鉄板シナリオとしては、例えばカゴ落ち(カートに商品を残したまま離脱した顧客)に対して自動通知を配信したり、商品詳細を閲覧したまま離脱してしまった顧客に自動通知を配信したり、
顧客の行動データ(過去の購入履歴や閲覧履歴など)を利用したレコメンドの配信、お気に入り商品の在庫が残りわずかになった際の通知、お気に入り商品の再入荷、値下げ通知など様々な施策に利用できます。
こういった見込み顧客への通知以外にも、休眠顧客の掘り起こし施策や、F2リピート率(初回購入から2回目購入のリピート率)を引き上げるための精度の高いステップメールに利用することも可能です。
前者はある程度業種を問わず成功パターンが確立しており、すぐに実行が可能ですが、後者は業種やビジネスモデルによって効果的な施策が異なるので、データをみたうえでアクションのプランニングが必要になります。

顧客中心マーケティングで期待される成果

「顧客中心マーケティング」はEC通販を行う企業が今後さらに成長していくために新たに取り入れていくべき視点です。
顧客を中心としたデータ構築を行うことで、顧客像の理解を深め、それによって適切なパーソナルアクションを打つことができます。
顧客一人ひとりに最適なアクションを打つことは、CX(顧客体験)の向上につながり、それがLTV(顧客生涯価値)の最大化にダイレクトにつながります。

今までの商品中心、施策中心のマーケティングから「顧客中心マーケティング」にシフトすることで、盤石な顧客基盤を構築できるよう、事業成長の新たな一手として取り組んではいかがでしょうか。

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