CRMでLTVを高めるには?顧客エンゲージメントとロイヤルティの関係を解説
- Chapter
- 顧客エンゲージメントとは何か
- 顧客ロイヤルティとは何か
- エンゲージメントとロイヤルティの違い
- LTV向上にはエンゲージメントとロイヤルティのどちらが重要か
- 事例から見る、エンゲージメントを高める設計
- 事例1:購入以外の行動も評価し、次回購入までの接点を作る
- 事例2:レビュー・試着・採寸などの体験行動を次回購入につなげる
- 事例3:コミュニティや投稿を通じてブランドへの参加意識を高める
- 事例4:サポート体験もエンゲージメントの一部として設計する
- CRMでエンゲージメントを高める5つのポイント
- 1. 顧客状態を把握する
- 2. 購入以外の行動もシナリオの起点にする
- 3. チャネルを使い分ける
- 4. クーポンだけに頼らない
- 5. KPIを購買指標とエンゲージメント指標の両方で見る
- アクションリンクで実現できるCRM施策の考え方
- まとめ:LTV向上には、エンゲージメントを高めてロイヤルティを育てるCRMが必要
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広告費の高騰や競争環境の激化により、新規顧客を獲得しても一度きりの購入で終わってしまえば、十分な収益を確保することは難しくなります。だからこそ、CRMを活用して顧客との関係性を育て、LTVを高める取り組みが重要になっています。
その際に押さえておきたいのが、「顧客エンゲージメント」と「顧客ロイヤルティ」の関係です。
顧客エンゲージメントとは、顧客が企業やブランドとどれだけ継続的に関わっているかを示す考え方です。メールを開封する、LINEのメッセージを見る、商品ページを閲覧する、お気に入り登録をする、レビューを書く、アンケートに回答する、再購入するなど、ブランドとの接点に対して顧客が反応・行動している状態を指します。
一方、顧客ロイヤルティとは、顧客がブランドに対してどれだけ信頼や愛着を持ち、今後も選び続けたいと思っているかを示す考え方です。
簡単にいえば、エンゲージメントは「関わりの深さ」、ロイヤルティは「選び続ける気持ちの強さ」です。
LTVを高めるうえで最終的に重要なのは顧客ロイヤルティです。しかし、ロイヤルティは自然に高まるものではありません。顧客との接点を設計し、意味のある関わりを積み重ねることでエンゲージメントが高まり、その結果としてロイヤルティが育っていきます。
つまり、CRMでLTVを高めるには、「エンゲージメントを高め、ロイヤルティを育て、リピート購入につなげる」という流れを設計することが重要です。
顧客エンゲージメントとは何か
顧客エンゲージメントとは、顧客がブランドや企業と継続的に関わっている状態、またはその関わりの深さを指します。
EC・通販におけるエンゲージメントは、購入だけに限られません。たとえば、以下のような行動もエンゲージメントに含まれます。
- メールを開封する
- LINEのメッセージを読む
- 商品ページを閲覧する
- お気に入り登録をする
- カートに商品を入れる
- レビューを投稿する
- アンケートに回答する
- 診断コンテンツを利用する
- SNSで投稿・シェアする
- 購入後コンテンツを読む
- 再購入する
重要なのは、購入という最終行動だけでなく、購入前後の接点も含めて顧客との関係性を捉えることです。
たとえば、ある顧客がまだ再購入していなくても、メールを開封し、商品ページを閲覧し、再入荷通知に登録しているなら、その顧客はブランドとの関係を維持しています。この状態をCRMで把握できれば、次回購入につながる適切なタイミングでコミュニケーションを行えます。
一方、一度購入した顧客であっても、その後メールを開封せず、LINEもブロックし、サイト訪問もない状態が続けば、エンゲージメントは低下していると考えられます。この状態を放置すると、やがて休眠顧客となり、再購入の機会を失ってしまいます。
CRMにおけるエンゲージメント向上とは、単に配信回数を増やすことではありません。顧客が「見る理由」「反応する理由」「また関わる理由」を作ることです。
顧客ロイヤルティとは何か
顧客ロイヤルティとは、顧客が企業やブランドに対して信頼や愛着を持ち、継続的に選び続けたいと感じている状態を指します。
ロイヤルティが高い顧客は、価格だけで判断しません。多少価格が高くても、いつものブランドを選ぶ。新商品が出たら試してみる。周囲におすすめする。こうした行動が起こりやすくなります。
EC・通販においてロイヤルティが高い顧客は、以下のような特徴を持ちます。
- 継続的に購入している
- 購入頻度が高い
- 複数カテゴリの商品を購入している
- メールやLINEへの反応がよい
- レビューやアンケートに協力している
- ブランドの世界観やコンテンツに共感している
- 競合ではなく自社を選ぶ理由を持っている
LTVを高めるうえで、最終的に重要なのはこのロイヤルティです。なぜなら、LTVは「どれだけ長く、どれだけ継続的に購入してもらえるか」によって大きく変わるからです。
ただし、ロイヤルティは一度のキャンペーンや一回のクーポン配布だけで高まるものではありません。購入前の情報提供、購入時の体験、購入後のフォロー、再購入時の提案、問い合わせ対応など、あらゆる接点の積み重ねによって形成されます。
この接点づくりを担うのが顧客エンゲージメントです。
エンゲージメントとロイヤルティの違い
顧客エンゲージメントと顧客ロイヤルティは混同されやすい言葉ですが、CRM施策を考えるうえでは明確に分けて捉える必要があります。
エンゲージメントは、顧客がブランドとどれだけ関わっているかを示す行動・接点寄りの概念です。メール開封、クリック、サイト訪問、レビュー投稿、アンケート回答、再購入など、実際の反応や行動として把握しやすい特徴があります。
一方、ロイヤルティは、顧客がブランドをどれだけ信頼し、選び続けたいと思っているかを示す心理・態度寄りの概念です。購買継続意向、ブランドへの愛着、満足度、推奨意向などに近い考え方です。
つまり、エンゲージメントは「今どれだけ関わっているか」、ロイヤルティは「今後も選び続けたいと思っているか」です。
この違いを理解しないままCRM施策を行うと、施策の方向性がずれてしまいます。
たとえば、エンゲージメントを高めようとして、メールやLINEの配信回数だけを増やしても、顧客にとって価値のない情報であればロイヤルティは高まりません。むしろ、配信が多すぎると、メール解除やLINEブロックにつながる可能性があります。
逆に、ロイヤルティを高めたいからといって、ブランドメッセージや理念だけを発信しても、顧客が反応できる接点や行動導線がなければ、関係性は深まりません。
大切なのは、顧客にとって意味のある接点を設計し、その接点を通じて信頼や愛着を育てることです。
LTV向上にはエンゲージメントとロイヤルティのどちらが重要か
LTVを高める、リピート売上を伸ばすという意味では、最終的に重要なのは顧客ロイヤルティです。
なぜなら、LTVは一度の購入金額だけで決まるものではなく、顧客がどれだけ長く、継続的に購入してくれるかによって大きく変わるからです。継続購入を支えるのは、単なる接触回数ではなく、「またこのブランドで買いたい」と思ってもらえる信頼や満足感です。
ただし、ロイヤルティは企業側が一方的に高められるものではありません。顧客がブランドと関わる中で、「自分に合っている」「役に立つ」「信頼できる」「気持ちよく買える」と感じる体験が積み重なることで育っていきます。
そのため、実務上はエンゲージメントがロイヤルティを育てるための起点になります。
- 初回購入後に商品の使い方を案内する。
- 消費タイミングに合わせて再購入を促す。
- 閲覧履歴に応じて関連商品を提案する。
- 購入者にレビュー投稿を依頼する。
- 休眠化しそうな顧客に興味関心に合った情報を届ける。
- 優良顧客には限定情報や特別な案内を届ける。
このような接点を積み重ねることで、顧客はブランドとの関係を維持しやすくなります。その結果、信頼や愛着が高まり、ロイヤルティが育っていきます。
さらに、ロイヤルティが高まった顧客は、自発的にブランドと関わるようになります。メールをよく見る、LINEをブロックしない、新商品をチェックする、レビューを書く、家族や友人にすすめる。こうした行動が増えれば、エンゲージメントはさらに高まります。
つまり、エンゲージメントとロイヤルティは一方通行ではありません。
初期段階では、エンゲージメントがロイヤルティを育てます。
成熟段階では、ロイヤルティがエンゲージメントをさらに高めます。
CRMでLTVを高めるには、この循環を意図的に設計することが重要です。
事例から見る、エンゲージメントを高める設計
近年のロイヤルティプログラムでは、単に購入金額に応じてポイントを付与するだけでなく、購買前後の行動やブランドへの参加を評価する設計が増えています。
これは、CRMでLTVを高めるうえでも非常に参考になります。なぜなら、顧客との関係性は「買った瞬間」だけで作られるものではなく、検討・購入・利用・再購入・共有といった一連のプロセス全体で作られるからです。
ここでは、公開されているロイヤルティプログラムの調査事例をもとに、EC・通販CRMに応用できる考え方を紹介します。
事例1:購入以外の行動も評価し、次回購入までの接点を作る
アパレル領域のA社では、購入だけでなく、アプリ登録、LINE連携、アンケート回答、店舗・ECの利用、レビュー投稿、お気に入り登録などを評価対象にしているプログラムが紹介されています。
この考え方は、EC・通販のCRMでも非常に重要です。
多くのECサイトでは、顧客との接点が「購入したか・していないか」だけで判断されがちです。しかし、実際には購入前後にさまざまな行動があります。お気に入り登録をした顧客、商品ページを何度も見ている顧客、レビューを投稿した顧客、LINE連携をした顧客は、ブランドとの関係性が深まりつつある状態です。
こうした行動を見逃さず、CRM施策に活かすことで、次回購入までの接点を継続できます。
たとえば、以下のような施策が考えられます。
- お気に入り登録した商品が値下げ・再入荷したら通知する
- レビュー投稿者に関連商品の使い方コンテンツを届ける
- LINE連携済み顧客には限定キャンペーンを案内する
- アンケート回答内容に応じておすすめ商品を出し分ける
- 商品閲覧後、未購入の顧客に比較コンテンツや購入者レビューを届ける
このように、購入以外の行動をCRMの起点にすることで、顧客との接点は大きく増えます。重要なのは、行動に対して単にポイントを付与することではなく、その行動から顧客の関心や状態を読み取り、次のコミュニケーションにつなげることです。
アクションリンクのようなCRM/MAツールを活用すれば、購入履歴や顧客行動をもとに、顧客ごとに異なるシナリオを設計できます。これにより、一斉配信では拾いきれない顧客の反応を捉え、LTV向上につながる継続的な接点を作ることができます。
事例2:レビュー・試着・採寸などの体験行動を次回購入につなげる
アパレル領域のB社では、購入に加えて試着、採寸、商品レビューなどの体験でスタンプを貯め、一定数でポイントに交換できる仕組みが紹介されています。
この事例から学べるのは、顧客の「購入前後の体験」を評価することの重要性です。
EC・通販では、レビュー投稿やアンケート回答、サイズ診断、肌診断、商品比較、使い方コンテンツの閲覧など、購入に直結しない行動も多く存在します。これらは一見すると売上に直接つながらないように見えますが、顧客理解を深め、次回購入の精度を高めるための重要なデータになります。
たとえば、化粧品ECであれば、肌悩みアンケートや使用感レビューをもとに、次回提案する商品を変えることができます。アパレルECであれば、サイズ診断やレビュー投稿をもとに、類似サイズの商品やコーディネート提案につなげることができます。食品・健康食品ECであれば、利用目的や摂取タイミングを聞くことで、継続購入のタイミングに合わせた案内ができます。
実行に移すなら、まずは以下のような設計が現実的です。
- 初回購入後にレビュー依頼を送る
- レビュー投稿者に関連商品の案内を送る
- アンケート回答内容に応じてセグメントを作る
- 診断コンテンツの結果に応じておすすめ商品を出し分ける
- 購入後の使い方コンテンツを配信し、一定期間後に再購入を促す
このような施策は、顧客にとってもメリットがあります。自分の状況に合った情報が届くため、企業からの配信が「売り込み」ではなく「役立つ提案」として受け取られやすくなります。
CRMでエンゲージメントを高めるには、顧客の行動を点で見るのではなく、体験の流れとして捉えることが重要です。
事例3:コミュニティや投稿を通じてブランドへの参加意識を高める
ロイヤルティプログラムの調査事例では、価値共創・コミュニティ型の取り組みも紹介されています。顧客同士のつながりや共通の価値観を軸に、ブランドを中心としたコミュニティを形成し、参加や貢献を通じて仲間意識や共感を育む考え方です。
この考え方は、食品、化粧品、趣味性の高い商材、D2Cブランドなどと相性がよい施策です。
たとえば、商品レビューだけでなく、使い方の投稿、レシピ投稿、コーディネート投稿、体験談、写真投稿などを促すことで、顧客は単なる購入者ではなく、ブランドに参加する存在になります。
EC・通販で実行するなら、以下のような施策が考えられます。
- 購入者レビューを募集する
- 商品の使い方や活用アイデアを投稿してもらう
- 投稿者に限定クーポンや特典を付与する
- 優良レビューをメールや商品ページで紹介する
- アンケート結果をもとに商品改善やコンテンツ制作に活かす
- 顧客の声をもとに「人気の使い方」「よくある悩み別おすすめ」を配信する
このような施策の価値は、コンテンツが増えることだけではありません。顧客がブランドに参加し、自分の声が反映されていると感じることで、心理的な距離が縮まります。
結果として、ブランドへの愛着や信頼が高まり、ロイヤルティ向上につながります。
事例4:サポート体験もエンゲージメントの一部として設計する
ロイヤルティを高める接点は、販促やキャンペーンだけではありません。購入後のサポート体験も重要なエンゲージメントの一部です。
ロイヤルティプログラムの調査事例では、顧客体験・サポート型の例として、製品登録、保証、サポート、イベント招待、コミュニティなどを組み合わせたプログラムが紹介されています。これは、購入後の安心感や利便性を通じてブランドとの関係を維持する考え方です。
EC・通販でも、購入後フォローはLTV向上に直結します。
たとえば、以下のような施策です。
- 購入直後に使い方ガイドを送る
- 商品到着後に不明点がないかフォローする
- 消耗タイミングに合わせて再購入を案内する
- 定期購入への切り替えを提案する
- よくある質問やトラブル対処法を配信する
- 購入商品に応じたメンテナンス情報を届ける
- 一定期間後に満足度アンケートを送る
購入後のフォローが弱いと、顧客は「買って終わり」と感じてしまいます。一方、購入後に役立つ情報が届けば、「このブランドはきちんとサポートしてくれる」という印象につながります。
とくに初回購入後は、ロイヤルティ形成の重要なタイミングです。ここで適切なフォローができれば、2回目購入への転換率を高めやすくなります。
CRMでは、初回購入日、購入商品、購入カテゴリ、購入金額、次回購入予測日などをもとに、購入後フォローのシナリオを設計することが重要です。
CRMでエンゲージメントを高める5つのポイント
ここまで見てきたように、エンゲージメントを高めるには、顧客との接点を増やすだけでは不十分です。重要なのは、顧客にとって意味のある接点を設計することです。
実務で取り組む際は、以下の5つのポイントを押さえるとよいでしょう。
1. 顧客状態を把握する
まず必要なのは、顧客が今どのような状態にあるかを把握することです。
初回購入直後なのか、2回目購入前なのか、優良顧客なのか、休眠予兆なのか、長期休眠なのかによって、届けるべき情報は変わります。
たとえば、初回購入直後の顧客には、いきなり別商品のセール案内を送るよりも、購入商品の使い方や到着後フォローを届けた方がよい場合があります。一方、一定回数購入している顧客には、関連商品やまとめ買い、限定案内の方が反応しやすい可能性があります。
CRMでは、購入回数、最終購入日、購入カテゴリ、累計購入金額、閲覧履歴、メール反応、LINE反応などをもとに顧客状態を可視化することが重要です。
2. 購入以外の行動もシナリオの起点にする
LTV向上を目的とするなら、購入だけを起点にしたCRMでは不十分です。
商品閲覧、お気に入り登録、カート投入、レビュー投稿、アンケート回答、LINE連携、診断コンテンツ利用など、購入以外の行動も重要なシグナルです。
たとえば、カート投入後に購入していない顧客にはカゴ落ちメールを送る。お気に入り登録した商品が再入荷したら通知する。レビュー投稿後には関連商品の使い方を案内する。こうした行動起点のシナリオを増やすことで、顧客との接点はより自然になります。
購入を待つだけでなく、購入に至るまでのプロセスにCRMで関与することが、エンゲージメント向上につながります。
3. チャネルを使い分ける
顧客との接点には、メール、LINE、SMS、アプリ通知など複数のチャネルがあります。それぞれのチャネルには向き不向きがあります。
メールは、商品説明、特集記事、ランキング、レビュー紹介など、情報量の多いコンテンツに向いています。LINEは、即時性の高い案内やキャンペーン通知に向いています。SMSは、重要度が高いリマインドや確実に届けたい通知に向いています。
同じ内容をすべてのチャネルで一斉に送るのではなく、顧客の反応や配信目的に応じて使い分けることが重要です。
たとえば、メール未開封の顧客にだけLINEでリマインドする。LINE未連携の顧客にはメールで連携メリットを案内する。重要な期限案内だけSMSを活用する。このようなクロスチャネル設計によって、過剰配信を避けながら接点の質を高められます。
4. クーポンだけに頼らない
エンゲージメントを高める施策として、クーポンは有効です。しかし、クーポンだけに頼ると、顧客は「安い時だけ買う」状態になりやすくなります。
ロイヤルティを育てるには、価格以外の価値も届ける必要があります。
たとえば、以下のようなコンテンツです。
- 商品の選び方
- 使い方ガイド
- 購入者レビュー
- 悩み別おすすめ商品
- ランキング
- 開発ストーリー
- メンテナンス方法
- よくある質問
- 診断コンテンツ
- 限定情報
顧客にとって役立つ情報を届けることで、ブランドへの信頼が高まります。結果として、価格だけではない継続購入の理由が生まれます。
CRM施策では、「割引で買わせる」だけでなく、「納得して選んでもらう」「使い続けてもらう」「次も相談先として思い出してもらう」という視点が重要です。
5. KPIを購買指標とエンゲージメント指標の両方で見る
CRM施策の成果を見る際、売上や購入率だけを見ると、顧客との関係性の変化を捉えきれません。
もちろん、LTV、再購入率、購入頻度、平均購入単価、休眠率などの購買指標は重要です。しかし、それだけでなく、メール開封率、クリック率、LINEブロック率、サイト訪問率、レビュー投稿率、アンケート回答率などのエンゲージメント指標もあわせて見る必要があります。
たとえば、ある施策で直近の売上は大きく伸びていなくても、開封率やクリック率、商品閲覧数が上がっていれば、次回購入につながる可能性があります。逆に、売上は一時的に伸びていても、クーポン反応だけで通常時の接点が弱ければ、長期的なLTV向上にはつながりにくいかもしれません。
CRMでは、短期売上と中長期の関係性を分けて評価することが重要です。
アクションリンクで実現できるCRM施策の考え方
LTVを高めるCRMでは、顧客一人ひとりの状態に合わせたコミュニケーション設計が欠かせません。
しかし、実際の運用では、以下のような課題が起こりがちです。
- 顧客データが分散していて活用できない
- 購入履歴に応じた出し分けができていない
- メール、LINE、SMSを個別に運用していて連携できていない
- 一斉配信中心で、顧客状態に応じたシナリオが作れていない
- 施策の成果をLTVやリピート売上に結びつけて見られていない
- 休眠顧客への対応が後手に回っている
こうした課題を解決するには、顧客データをもとに、誰に、何を、いつ、どのチャネルで届けるかを設計する必要があります。
アクションリンクでは、EC・通販における購入履歴や顧客行動をもとに、メール、LINE、SMSなどを活用したCRM施策を設計できます。
たとえば、以下のような施策が考えられます。
- 初回購入後のステップ配信
- 2回目購入促進シナリオ
- 商品カテゴリ別の関連商品提案
- 消費タイミングに合わせた再購入促進
- カゴ落ち・閲覧落ちフォロー
- 優良顧客向け限定案内
- 休眠予兆顧客への引き上げ施策
- 休眠顧客の掘り起こし施策
- レビュー依頼・アンケート依頼
- メール未反応者へのLINE・SMS連携施策
これらの施策は、単発で実施するだけでは効果が限定的です。重要なのは、顧客のフェーズに応じて継続的なシナリオとして設計することです。
初回購入後は不安を解消し、商品理解を深める。
2回目購入前は関連商品や再購入タイミングを案内する。
リピート顧客には利用シーンや別カテゴリを提案する。
優良顧客には特別感のある案内を届ける。
休眠予兆顧客には離脱前に接点を作る。
このように、顧客状態に応じたコミュニケーションを積み重ねることで、エンゲージメントが高まり、ロイヤルティが育ち、LTV向上につながります。
まとめ:LTV向上には、エンゲージメントを高めてロイヤルティを育てるCRMが必要
顧客エンゲージメントとは、顧客が企業やブランドと継続的に関わっている度合いを指します。顧客ロイヤルティとは、顧客がブランドを信頼し、選び続けたいと思う気持ちの強さを指します。
LTVを高めるうえで最終的に重要なのは顧客ロイヤルティです。しかし、ロイヤルティは自然に高まるものではありません。購入前後の接点、コンテンツ、フォロー、提案、サポートといった体験の積み重ねによって育っていきます。
そのために必要なのが、顧客エンゲージメントを高めるCRMです。
購入だけでなく、閲覧、クリック、お気に入り登録、レビュー、アンケート、LINE連携、診断、コミュニティ参加など、さまざまな行動を捉え、顧客状態に応じたコミュニケーションを行うことで、顧客との関係性は深まります。
これからのEC・通販CRMでは、一斉配信や単発キャンペーンだけでは十分な成果を出しにくくなっています。顧客一人ひとりの状態に合わせて、適切な内容を、適切なタイミングで、適切なチャネルから届けることが重要です。
エンゲージメントを高め、ロイヤルティを育て、LTVを伸ばす。
この流れをCRM戦略の中心に置くことが、リピート売上を安定的に伸ばすための基本です。
アクションリンクは、EC・通販事業者が顧客データを活用し、メール・LINE・SMSなどを組み合わせたCRM施策を実行するための支援を行います。リピート売上やLTVの向上に課題を感じている場合は、まずは自社の顧客状態を可視化し、どの接点から改善すべきかを整理することから始めてみてください。
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中村 隆嗣